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『仏果を得ず』を読みました!

<今年読んだ本 7>
『仏果を得ず』三浦しをん双葉社
人形浄瑠璃文楽をテーマにした小説です!主人公の笹本健大夫は若手の大夫(義太夫を語る人)で、三味線の兎一郎さんや人間国宝の銀大夫師匠や小学生女子で義太夫を習っているミラちゃんなど、文楽界のいろんな人が繰り広げる面白人間ドラマという感じの小説です。

仏果を得ず仏果を得ず

双葉社 2007-11
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感想:めちゃめちゃ面白かったです!文楽に興味のない方でも、この小説を読んだらきっと文楽が見たくなるでしょう。わたくしはちょっとだけ文楽に興味がある(国立文楽劇場で公演を1回見たことがあるだけですが)ので、より楽しめたのかもしれません。
基本的には、主人公の笹本健大夫が義太夫の稽古に打ち込む話と、男女の恋愛の機微を描いた話が軸になって進みますが、文楽の世界は男の世界なので、読者の読み方によっては、若干BLっぽい雰囲気も感じ取れる話になっているのが、さすがは三浦しをん先生だと思いました。文楽の大夫と三味線は、基本的には決まった相手としか組まないので、夫婦にも例えられる、とか。