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『莫山つれづれ』を読みました!

<今年読んだ本 13>
『莫山つれづれ』榊莫山毎日新聞社
2006年に出版された、莫山先生の著書です。毎日新聞の日曜版に1年間連載されたものが、単行本化された本です。石碑に彫られた字についての話が多いです。あと、野口英世の母親・野口シカが書いた手紙、石川啄木が書いた手紙、良寛の手紙の3つを「手紙三筆」として称えていたりします。
写真が添えられた文章が、50本載っています。巻頭には、莫山先生がアトリエで作品を描いている姿の写真が掲載されていますよ。

莫山つれづれ莫山つれづれ

毎日新聞社 2006-09
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感想:おもしろいです!味わい深いです!知的な話も多いでが、知識自慢ではなく、自然に教養がにじみ出ている感じです。こんな文章が書ける80歳になりたい。
本文中で紹介されている、江戸時代の僧侶・白隠禅師の作品が、いいなーっと思いました。すごく太い線で「八幡大菩薩」と描かれた書と、金棒の墨絵が紹介されています。この太くて豪快な字を、莫山先生は「江戸時代の随一の剛球投手」と表現しています。『ジャンプ放送局』の「わくわくだじゃれランド」のコーナーでさくまあきらさんが理想としていた「うんちのように、太くて元気な文字」とはこういう文字のことを言うんだろうなーと思いました。こんな字が書きたい。


あと、巻頭に乗っている、莫山先生が作品を書いている姿の写真をよく見たら、硯のすぐ横の、手を伸ばせば届く位置に、テレビのリモコンが置いてある!!莫山先生、意外と俗っぽいところもあるんですね。お茶目だ。