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『日本人へ 国家と歴史篇』を読みました!

<今年読んだ本 93>
『日本人へ 国家と歴史篇』塩野七生/文春新書
イタリア在住の作家、塩野七生(しおの・ななみ)先生の、話題の新書のリーダー篇に続くやつです!

日本人へ 国家と歴史篇 (文春新書)日本人へ 国家と歴史篇 (文春新書)
塩野七生

文藝春秋 2010-06-17
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感想:スケールが大きいです!読んで勉強になった気がします!
国の外から、「世界の中の日本」の存在を広い視野で見ている、視界の広さっぷりが豪快で最高です!ローマ史を全15巻で書ききった塩野先生だけが可能な視野の広さだと思います。だがしかし私は『ローマ人の物語』を読んだことはないので、今後10年以内には読もう。

  • なるほどと思ったこと
    • 本を買うことによって、あなた方は、その本の著者の仕事を助成することになる。なるほどまさにその通りだ!!本を読むだけなら、図書館で借りても同じですが、それだと著者の方には一銭も入らないですからね。わたくしは図書館で本を借りることが多くて、申し訳ないです。でもここ数年は、これぞという本であんまり値段が高くない本は、なるべく書店で買うようにしておりますよ。買っただけで読んでない本が山ほど部屋に積みあがっていますが…。あとDVDは、レンタルではなく買う派です!お笑いのDVDだと、レンタル版には入ってない特典映像が多いので。
    • 人を本屋に走らせるのは、愉しみへの期待よりも、不安解消への期待のほうである。なるほど自分に照らし合わせるとまさにその通りで、納得です。わたしが書店でお金を出して買う本は「気持ちがラクになる本」みたいな自己啓発本か、マンガかラノベが多いです。自己啓発本はそのまんま不安解消のためですし、ラノベ等は娯楽目的で読みますが、いっときの現実逃避による不安からの逃げのために読んでいる気もします。分厚い教養書を買える大人になりたいです。
    • 歴史の前進は、バカになることの大切さを理解し、それに徹した人々がいたから起こった。短期的には損に見えることで「あいつバカなことやってるな」と思われるけど、長期的に考えて、将来のためになることをせねばならんということだと思います。単にバカではだめでしょう。わたくしは単にバカな気がします。とほほ。
    • ローマが強かったのは、志願兵による常備軍の制度を早くから確立していたからである。緊急時だけ一時雇いの人々を増やすやりかたのほうが効率的ではあるけど、それよりも、常に兵力を持っていつでも戦える状態を維持するほうが、外交には有利になり、結果ローマの強さにつながったのだそうです。兵力を常備するのはコストがかかるけど長期的には強いということだと思います。昨今の日本の雇用不安にもつながる話ですね。わたくしも継続して雇ってもらいたいですが、それには力をつけないと。大変だ。とほほ。
  • 得た知識
    • イタリアに吹く風。南東風の「シロッコ」と南西風の「リベッチオ」は暑い風。西風の「ゼフィロス」と北西風の「マエストラーレ」は涼しい風。いろいろあるんですね。
    • イタリア最南端の島はランペドゥーザ島チュニジアの東130kmの位置にあり、イタリア本土よりもアフリカに近い。北アフリカからの難民船がいっぱい来て大変だそうです。大変だ。
    • 解決不可能な難題のことを「アポリア」という。これは古代ギリシャ語の単語がそのまま使われている。