せきしろ先生の『逡巡』を読みました!

<今年読んだ本 7>
『逡巡』せきしろ/新潮社
書き下ろしの短編小説集です。

感想:ものすごい面白かったです!!
明治の文豪のような格調高い文体で、どうしようもないあほらしい物語が書かれています。今までに体験したことのない読後感でした。マジで芥川賞とか純文学の賞を取ったらいいんじゃないかと思いました。
「そんなオチかよ!」とツッコミを入れたくなる話もあれば、本気でショートショートとして芸術的に完成度の高い話もあって、ふり幅が大きくてマジで面白いのでおすすめです。


表紙にデザインされているのが「木彫りの熊の置物」というのが、また、絶妙なチョイスで素晴らしいです!
山奥の森の中で、野生の熊が鮭を咥えているところを実際に見たら、たいへんな迫力があって、自然の厳しさ、豪快さ、恐ろしさを感じるに違いありません。でも、野生の熊が鮭を咥えているところを木彫りの置物にしたものは、単なる、つまらないおみやげ品でしかありません。そんな不思議な落差を感じる小説集でした。