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国立文楽劇場で七世竹本住大夫引退公演を見た!

国立文楽劇場にて東京から深夜バスで大阪に直行しまして、日本橋国立文楽劇場文楽公演を見ました!
演目は『通し狂言 菅原伝授手習鑑』です!国立文楽劇場開館30周年記念公演であり、文楽大夫の人間国宝、七世竹本住大夫師匠の引退公演です!
公演は第一部と第二部に分かれており、第一部は10:30開演、第二部は4:00開演です。わたくしは一部と二部を通しで観劇しました。


大雑把な感想

第一部

かなり居眠りしてしまった!エナジードリンクをがぶ飲みして挑みましたが、どうしても文楽公演では睡魔に襲われてしまいます。今回は「眠気を感じたら我慢せずに一幕ぐらい寝る」という作戦を立て、実行しました。開始早々に寝ちゃって、でもこれで後半は頭スッキリした状態で見れるぞ……と思ったら後半でも寝ちゃいました。浄瑠璃と三味線の響きがあまりにも心地よすぎるから、眠くなるのはしかたないんです!
とはいえ半分ぐらいはちゃんと起きて見てました。席が出語り床のすぐ前で、浄瑠璃を熱演する竹本津駒太夫師匠の顔面から汗がボタボタ滴り落ちるのが見えました。
「加茂堤の段」でまさかのお色気シーンがあってびっくりしたのと、「杖折檻の段」で老女が杖で女の子をバシバシ折檻する場面に異様な迫力を感じました。

第二部

竹本住大夫引退狂言「桜丸切腹の段」!万雷の拍手が鳴りやみませんでした!文楽鑑賞では普通は人形を見ますけど、このときに限っては、客席の全員が出語り床の住大夫師匠のほうを見ていました。私より前に座ってた人たちの頭の向きが全員右向きでしたから。私の第二部の席は出語り床から遠い位置だったのが残念!
竹本住大夫師匠は89歳で芸歴68年で、惜しまれつつ現役引退ですって!そんな芸能人ほかにおらんやろー!89歳なのに、あれだけ広い会場にマイクなしで声を届かせるというのは、とんでもないことだと思います。技術的なことはわかりませんがとにかく素晴らしい浄瑠璃でした。感動しました。
で、5月に東京の国立劇場での公演もあるけど、大阪の国立文楽劇場はこの日が千秋楽ということで、幕間の休憩時間に、住大夫師匠の引退の挨拶が行われました。師匠、仲間、スタッフ、観客、そして御家族に感謝の言葉を述べられていました。「感謝します」という言葉の重みが我々とは桁違いであることをひしひし感じました。なんたって芸歴68年ですから。
そして人形遣い人間国宝・吉田蓑助師匠からの花束贈呈が行われました。人形を遣っての花束贈呈です。住大夫師匠が感極まって涙する中、吉田蓑助師匠が遣う人形も涙をぬぐう仕草をしたり、舞台を降りる住大夫師匠にむかって手を振ったり、吉田蓑助師匠が退場するとき師匠本人は舞台袖のほうを向いているけど人形だけが客席を見て頭を下げたりとか、吉田蓑助師匠のユーモアが爆発してました。
お話の内容は笑いあり涙あり熱血バトルありで面白かったです。菅原道真が怒りのあまり雷神になって雲の上に飛んで行ってしまうという展開はぶっとびすぎですよねー!スーパーサイヤ人か!!


安売りでおなじみのスーパー玉出でのり弁当を買って夕食とし、近鉄特急の名古屋行き最終に乗って帰りました。