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『重力の再発見 アインシュタインの相対論を超えて』を読んでみました!

<今年読んだ本 26>
『重力の再発見 アインシュタインの相対論を超えて』ジョン・W・モファット(著)、水谷淳(訳)/早川書房
重力理論について書かれた本です。著者は重力理論を専門とする物理学者の方です。
前半は、重力理論の歴史について書かれています。古代ギリシャの天動説から始まって、コペルニクスの地動説、ガリレオの等価原理ニュートン万有引力、そしてアインシュタイン相対性理論へと繋がる物理学史です。後半は、アインシュタイン以降の新たな重力理論や、著者が提唱する「MOG」という重力理論について解説されています。
2週間かけて読みました。

重力の再発見―アインシュタインの相対論を超えて重力の再発見―アインシュタインの相対論を超えて
ジョン・W・モファット/水谷 淳

早川書房 2009-11-20
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感想:難しいー!2週間かけて読んだのに、よくわかんなかったー!わーっ!
しかし後半はちんぷんかんぷんでしたが、前半部分については、「へー、そんな理論もあったのかー」という感じで感心しながら読めまして、知的好奇心を刺激される感じで、面白かったです。「惑星ヴァルカン」という幻の惑星の存在が予想されていたという話とか、プトレマイオスの周天円の理論とか。


重力理論といえばアインシュタイン一般相対性理論が有名ですが、近年の宇宙観測によると、一般相対性理論に当てはまらない観測データも数多く出てきているのだそうです。そこで、多くの物理学者は、“ダークマター”と呼ばれる観測できない物質の存在を仮定することで、アインシュタインの重力理論を観測データと一致させようとしています。いわば、強引にこじつけているようなものです。
だがしかし!!著者が提唱する、一般相対性理論をさらに一般化した修正重力理論「MOG」を使えば、ダークマターの存在を仮定しなくても、観測データと見事に一致する計算結果が得られるのです!!おおーそいつは凄い理論だーっ!!MOGは、ニュートン重力定数Gが一定ではなく、Gが距離によって可変するという特徴をもつ理論だそうです。そして、MOGに基づく宇宙論では、宇宙の始まりはビッグバンではなく、爆発も膨張もしない静止した状態から宇宙が始まったことになるんだそうです!なんだってー!!


そんなすごい理論のMOGですが、いかに観測データと一致するからといっても、完全に正しいことが証明されたわけではありません。他にも様々な理論が存在するそうです。そのへんは「訳者あとがき」でも釘を刺してあります。でもいつか、「これが正しい統一理論だ!宇宙の始まりはこうだったんだ!」という理論ががばっちり証明されてほしいものですね。難しいことはわかりませんが。


宇宙のロマンを感じました。はーそれにしても後半難しかった。