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野沢直子の『アップリケ』を読みました!

<今年読んだ本 152>
『アップリケ』野沢直子ヨシモトブックス
アメリカ在住の吉本芸人、野沢直子さんが書いた、純文学作品です!

アップリケ ( ヨシモトブックス )アップリケ ( ヨシモトブックス )
野沢直子

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感想:かなり面白かったです!野沢直子さんのキャラと全然違う、耽美な世界観でした。
ミシンで洋服を作るのが好きな少年「文化」と、男だけどキラキラしたアクセサリー類が好きな少年「シゲル」が出会って、友情をはぐくんだり、不思議系の女子と出会って恋愛したりする話です。
夢と現実の境目があいまいな、夢物語のような文章が、たびたび出てきます。わたくしは純文学はあまり読んだことがなく、現実離れした幻想的な描写のよしあしはよくわからないですが、視覚的な比喩表現が多くて、文才があるなーと素直に思いました。野沢さんすげー。


あとがきによると、人それぞれ価値観は様々だから、自分が好きなものは好きだと胸を張ってもいいじゃないか!というテーマが盛り込まれているそうです。確かにそのテーマははっきりと感じられました。文化の独特すぎる服装と、シゲルの独特な部屋のコーディネイトに、そのへんの主張が出ていると思います。他人の目を気にしないことも、時には大切ですね。他人にあまり迷惑をかけない範囲で。

そんなことより、出てくる男子2名が二人ともなよなよしていて、草食系な感じなのに、女子と出会ってから一線を超えまでが非常に早くて、正直うらやましいっす!独自のセンスを突き詰めれば、女子と仲良くなれるのでしょうか?誰か教えて!センスかー