<今年読んだ本 63>
『罪悪』フェルディナント・フォン・シーラッハ(著)、酒寄進一(訳)/東京創元社
2012年度本屋大賞の翻訳小説部門を『犯罪』で受賞した、フェルディナント・フォン・シーラッハの『犯罪』の次の本です!短編集でドイツ文学です。様々な犯罪が描かれています。シーラッハ氏はは刑事事件弁護士だそうです。
リンク
感想:ものすごい面白かったです!
著者の方が弁護士だけあって、罪を犯す前後の出来事だけでなく、逮捕されて裁判でどうなったかまで書かれてる話が多いです。きちんと裁かれてなくて後味が悪いのが多くて面白いです。
- 『ふるさと祭り』普通の人が見境なくすって怖いわー集団心理。詳しく書かれてないけど、もしもこれが計画的犯罪だったりしたらより怖いわー
- 『遺伝子』こういうことも実際あるんでしょーねー
- 『イルミナティ』ねじ曲がってるなー
- 『子どもたち』後日談がせつないわー
- 『解剖学』短くてパンチがきいてる
- 『間男』金持ちの考えることはわからん
- 『アタッシュケース』この謎!!かっこいい短編小説だ!!
- 『欲求』この万引きに走った女性の心理がわからんでもないのがいやだ
- 『雪』日本人には書けなさそうな異国情緒がある犯罪の話でした
- 『鍵』すごいおもしろい
- 『寂しさ』哀しい
- 『司法東京』これは短いし他の作品とは一風変わってて面白いです
- 『精算』夫に同情の余地はないですねー この主人公たちには、幸せだけど心の中にはずっと重いものを抱えたままの後半生を送るのだろうと思わせる余韻があって面白いです
- 『家族』数奇だなー
- 『秘密』最後の3行で世界がグラングラン揺れるような衝撃がありました
- 『家族』