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魯山人の宇宙を見てきました

わたくしは、1月3日が、正月休み最終日でございます。もっと休みたーい!箱根駅伝は少しだけ見ました。


さて本日の午後に、愛知県高浜市の「かわら美術館」で開催中の、『魯山人の宇宙』展を見てきました!美食家として名高い、かの魯山人です!入場料は大人600円でした。車で衣浦大橋を渡って行ってきました。
午後2時から行われた、学芸員の方によるギャラリートーク(展示品の解説)を聞いたあと、作品を鑑賞しました。魯山人が焼いた数多くの陶磁器と、数点の絵画作品が展示されていました。解説のパネル展示には、魯山人の人生年表や、かの魯山人の愛弟子・平野雅章氏によるアメリカ随行記などもありました。

  • 得た知識
    • 魯山人は若いころ、洋画家・岡本太郎の祖父である書家、岡本可亭(おかもとかてい)という人物に弟子入りした。
    • 魯山人は、織部焼の技術についての人間国宝にならないかとの打診を受けたが、断った。断った理由は、「芸術の分からん役人なんぞに認定されても嬉しくない」ということと、「織部焼だけでなく、多種多様な焼物や、書画にも取り組んでいるので、織部焼に限定されたくない」という理由だった。
    • 魯山人の死因は、肝臓ジストマによる肝硬変。肝臓ジストマとは寄生虫病の一種。よく「大好物のタニシを半生状態で食べたせいで寄生虫に感染した」と言われるが、タニシにはジストマの原因となる寄生虫はいない。実際は、川魚を刺身で食べたせいでジストマに感染したらしい。
    • 魯山人は美食家として有名で、漫画『美味しんぼ』のモチーフとなった「美食倶楽部」「星岡茶寮」という料亭を運営した。しかし「星岡茶寮」は、魯山人のこだわりが強すぎて共同経営者と折り合いが付かず、最終的に魯山人は「星岡茶寮」を追い出された。
  • 展示作品の概要と感想
    • 実用的な食器の作品が多かったです。デザインとしては地味なものが多かった。さすが美食家だけあって、料理を盛ることを第一に考えて作品を作ったそうです。
    • 染付の磁器から、織部焼九谷焼志野焼備前焼などなど、多種多様な種類の焼物がありました。ひとつの種類の焼物にこだわらない、自由奔放な作家だったんですね。晩年は備前焼に凝っていたそうです。
    • 美味しんぼ』の「器対決」にも出てきた「福の字皿」が展示されていました。「福」の1文字が、崩し字で書かれていますが、展示されていた5枚は、1枚1枚微妙に異なった崩し方の文字で書かれていました!さすが魯山人、芸が細かい。
    • 染付や絵付けの作品は、魯山人が筆を動かした筆跡がはっきり見て取れる作品が多かったです。さすが、魯山人、もともと書家だったんだぜという感じでしょうか。
    • 絵画作品が素晴らしかったです!墨絵に少し彩色されている感じの絵でした。いかにもセンスのある文人がサラリと描いたような、上品な素晴らしさだと感じました。
    • どれも、さぞかし値段が高いんでしょうねー。

というわけで、難しいことは分かりませんが見ていておもしろい展示でしたので、近郊にお住まいでお暇な方はぜひどうぞ。