<今年読んだ本 4>
『悪の教典 下』貴志祐介/文藝春秋
下巻です!夜の学校が主な舞台になり、蓮実先生がだいぶ本気を出してます。
悪の教典 下
貴志祐介
文藝春秋 2010-07-29
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感想:ものすごい面白かったです!さすがこのミステリーがすごい1位だ!早く先が読みたくて、ページをめくるのがもどかしいほどのおもしろさでした。よかった。しかし後半こんなに血なまぐさくなるとは予想外でした。蓮実先生こえー。
最後のところは、伏線がうまいことなってるなーと思いました。
- 後半ほとんど『バトル・ロワイヤル』みたいですね!生徒はいろんな特殊技能を発揮しだしますし、各生徒の視点につぎつぎ切り替わっては死んでいくし。刺激が強かったです。
- 高塚教諭の「ヘビメタ・イングリッシュ・ティーチャーのブログ」の内容は、なんだか痛々しくて、他人事とは思えなかったです!人名をイニシャル表記にしているとはいえ、学校の内情について具体的に書いてますから、機密漏えいとかで色々問題になりそうです。生々しい内輪話を書いて、読んだ人に喜んでもらおうという意図かもしれませんが、ちょっとどうかと思いました。わたくしも自戒しよう。
- 蓼沼くんと、アーチェリー部の高木くんは、頑張っていただけに、結末が切ないです。ヤリとアーチェリーで健闘しただけにねー。一矢報いてほしかった。
- 人間は、首を捻られると、簡単に死んでしまうものなんですねー。怖いです。上巻のブレイクダンスがそんな伏線だったとはびっくりです。あと関係ないですが、ファミコンソフトの『マニアックマンション』で、レコードの音声を録音したカセットテープをぐりーんてんたくるに渡すと、首を180度ひねられて、死んでしまいます。それを思い出しました。
- 安原さんの件で、蓮実先生が若干人間らしい心を見せたかと思いきや、やっぱり冷酷なんですね。
- 終章の、救いがあるようでない終わり方が、後味の悪さを残していて、いいですね!後日談は、なんとなく知りたくないです。蓮実先生がツイッターやっているということは、シャバのどこかにいるんでしょうし。おーこわ。