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『天使の歩廊』を読みました!

<今年読んだ本 8>
『天使の歩廊』中村弦/新潮社


笠井泉二という名前の天才建築家を主人公とする小説です。笠井が設計するのは不思議で特殊な構造の建物ばかりで、その建物には必ず天使の彫像が飾られています。
笠井泉二の少年時代の話、学生時代の話、建築設計会社に勤めている時代の話、建築家として独立したあとの話などが、笠井泉二の周辺にいる人々の視点から語られます。笠井泉二という不思議な人物の姿がだんだん浮き彫りになってくる感じです。

天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語
中村 弦

新潮社 2008-11
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感想:おもしろかったです!不思議な読後感でした。
最初の章では、依頼主の悩みを、奇抜な家を設計することで解決していて、「美味しんぼの建築版」みたいな話かと思いきや、中盤以降は結構幻想的な雰囲気のお話でした。笠井泉二という人物はいったい何者なのか、謎が残る感じでしたが、それも含めて不思議な読後感で、よかったと思いました。